家族葬にかかった費用【実体験】

家族葬にかかった費用【実体験】 葬儀体験談

お葬式というと、『費用が高い!』というのがまず頭に浮かぶ人も多いと思います。私も漠然とですが、葬式は200万位かかるのかなぁと思っていましたが、実際に父の葬儀にかかった費用は、その半額以下でした。

葬式費用の相場は?

地域によって異なりますが、葬儀費用の全国平均は195.7万円(※)です。
※一般財団法人日本消費者協会「葬儀についてのアンケート調査(平成29年)」より
葬儀費用相場

葬儀にかかる費用は以下のような内訳になります。

  • 葬儀一式費用
  • 飲食接待費用
  • お布施
  • 返礼品
  • 火葬料

家族葬の相場は?

上記で紹介した葬儀費用の全国平均は、家族葬も大規模な葬儀もひっくるめての金額です。参列者300人など大規模な葬儀であれば、200万円以上かかるのが普通ですし、逆に参列者20名以下の家族葬であれば100万円以下のケースがほとんどではないかと思います。

家族葬は低価格なのもウリのひとつですが、家族葬といっても、大きく3種類あります。

  1. 火葬式(お別れ式)
  2. 一日葬
  3. 家族葬

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家族葬プラン

火葬式

通夜・告別式は行わずに、最低限必要なことだけに絞った葬儀を火葬式といいます(お別れ式など呼び方は葬儀社により異なる)。通夜・告別式を行わないため、10万円~と費用を安く押さえることができます。

一日葬

通夜は行わずに、小規模な告別式を行う葬儀スタイルが一日葬です。「火葬式だけだとちょっと寂しいけど、一般的な規模の葬儀は大きすぎる…」という方が利用されるケースが多いそうです。費用は20万~30万円が相場です。

家族葬

家族、親戚など20名前後で通夜・告別式を行う葬儀を家族葬と言います。通夜と告別式は通常の葬儀と同じ形式ですが、参列者が少ないので、通常規模の葬儀に比べると低価格で済みます。費用は30万~50万円が相場です。

我が家もこのスタイルの家族葬を選びました。基本のセット料金は30万円程度と思った以上に安かったです。ただし、我が家の場合は、オプション追加でもう少し高くなりました。

注意点ととしては、葬儀にかかる費用は葬儀社に払う上記費用だけではないのです!

葬式費用は葬儀社に支払う費用だけではない!

葬儀にかかる費用は、葬儀社に払う費用だけはありません。寝台車、祭壇、棺、段取り、司会など葬儀を執り行うために必要となるものは葬儀費用一式として葬儀社に支払います。

しかし、葬儀費用一式の他にも費用がかかります。

具体的には、

  • 飲食接待費用
  • 寺院費用(坊さんへのお布施)
  • 返礼品

などです。通夜や告別式のあとに料理を出しますが、一般葬の場合は参列者が多いため、料理代もかなりかかります。地方では親族以外にも料理を用意するところもあり、そのような地域では飲食接待費用が多くかかります。

通夜のあとにふるまう通夜振る舞いの料理は、10人分で2~4万程度。我が家は20人規模の家族葬でしたが、通夜振る舞いの食事と飲み物代で約10万円でした。

▼仕出し料理のパンフレット
お通夜料理

家族葬は葬儀社に支払う費用が安いだけでなく、参列者が少ないので料理や返礼品の数も少なく済み、結果的に葬儀費用全体が一般葬に比べるとかなり安くなります。

実際にかかった葬儀費用(家族葬)

葬儀社からの見積りでは322,920円でしたが、実際にはオプションなどでもっとかかりました。
葬儀費用見積り

葬儀社に支払った費用

お通夜と告別式をとり行うのに必要な費用はすべて葬儀社がやってくれたので、葬儀社に支払いました。家族葬の基本プランは32万円でしたが、オプションを追加したので、トータルで45万円になりました。

オプションの内容としては、

  • 高級白布張り棺・・・3万円
  • ラストメイク代・・・5万円
  • 生花・・・2万円
  • 供物・・・3万円

を追加して合計12万でした。オプションはつけなくても、普通の葬儀を行うことができるので、少しでも安く済ませたい場合にはオプションをつけなくても問題ありません。我が家の場合は、故人が華やかなことが好きだったので、祭壇をお花や供物で華やかにして、棺も少し豪華にしました。

ラストメイクは5万円と高かったのですが、つけてよかったと感じています。我が家の場合は、亡くなってから通夜まで7日間もありました(火葬場が混んでいたため)。故人は入院生活で点滴をした影響などでむくみがでていたたため、7日もきれいな状況でいられるのか心配でしたが、ラストメイクを施してもらったおかげで、キレイな状態を維持することができました。メイクだけでなく、体内のガスを抜いたり、口などからでてくる液体を除去したり…という処置をもしてもらえるので、火葬までの期間が長い場合にはラストメイクをつけたほうがよいと思います。

飲食接待費用

我が家の場合、通夜のあとに通夜振る舞い(つやぶるまい)の料理、告別式のあとに火葬場で火葬を待つ間の料理を振るまいました。

通夜のあとの料理・飲み物代(20人分)・・・10万円
告別式のあとの料理代(19人分)・・・9.5万円

合計で約20万円でした。

我が家の場合は、葬儀社と提携している仕出し料理の会社を利用しました。料理のランクは3~4段階ありましたが、よいランクの料理にしたので、少し高めかもしれません。

坊さんに支払った費用

普段からお付き合いのある菩提寺はなかったので、お坊さんは葬儀社に手配してもらいました。

お坊さんに支払う金額は、葬儀社の人から以下のように教えてもらいました。
お布施・・・10万円
戒名代・・・3万円
お車代・・・5,000円~1万円
御膳料・・・5,000円~1万円

我が家では坊さんにトータルで15万円支払いました。

葬儀にかかった費用の合計

・葬儀社へ支払った必要:45万円
・飲食接待費用:20万円
・坊さんに支払った費用:15万円
合計:80万円

香典はいくらもらった?

家族葬は参列者が少ないので、香典による収入が期待できないと言われています。しかし、実際はそうでもなかったです。思った以上の香典の金額になりました。

家族葬の場合、参列者の人数が少ないので葬儀のときに受け取る香典ははそれほど大きな額の香典ではありませんでした。しかし、葬儀のあとに近所の人、生前親しかった人、私や私の弟の会社関係などから香典をいただき、トータルでは60万円位になりました。

香典の相場は3,000円~5,000円と言われていますが、故人の年齢や職業などによってもらう香典額はかなり異なると思います。私の父の場合は、すでに定年退職しており、友人や知人は60歳過ぎの人ばかりだったので、1万円を入れてくださる方が大半でした。中には2万円の方もいらっしゃいました。

葬儀費用を安く抑えるコツは

葬儀費用についての考え方は人それぞれです。できるだけ葬儀費用を抑えたいと思っている人でも、『とにかく安くませたい』という考えの人もいれば、『無駄にお金をかけたくない』という考えの人もいると思います。

1円でも安く葬儀代を抑えたいという人は、複数の見積もりをとって、比較するのが手っ取り早いでしょう。

我が家の場合は、葬儀代をケチるつもりはないけど、無駄なところにお金をかけたくないという考えでした。また、大規模なお葬式は遺族の負担が大きいと考え、家族葬を選択しました。家族葬にした結果、費用も当初考えていた金額の半額程度になりました。

家族葬は費用を抑えられるだけでなく、変な緊張感もないので、精神的にもとても楽です。家族を亡くして、それだけでも精神が衰弱しているのに、葬儀に大勢の参列者が来るとなると、連絡や挨拶通などやらなければいけないことが増えて精神的な負担が非常に大きくなります。

費用面だけでなく、精神的な面でも、家族葬にしてよかったと本当に正解だったと思っています。

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